英会話レッスンで、自分が希望した内容とは違う「弱点練習」を講師に勧められたときは、すぐに受け入れる必要も、すぐに断る必要もありません。まず、その弱点が目標のどこで困りごとになるのかを講師に確認しましょう。理由に納得できれば一定期間試し、目標とのつながりが見えなければ配分や内容を相談します。
講師の専門的な提案は役立つ一方、生徒本人に期限のある目的がある場合は、弱点の克服だけに時間を使うことが最善とは限りません。「講師の提案」か「自分の希望」かの二択ではなく、両方をレッスン内でどう配分するかがポイントです。
講師が希望と違う練習を勧める理由
講師は会話を観察し、本人が気づきにくい詰まり方を見つけることがあります。たとえば、旅行会話を希望していても、質問文を作れないため会話が広がらない、発音の影響で知っている単語が伝わらない、と判断する場合です。
- 目標達成を妨げる基礎的な弱点が見つかった
- 今の教材では練習量が足りない部分がある
- 難しい課題へ進む前に土台を整えたい
- 講師が得意な教え方を提案している
- 本人の希望や期限が十分に共有されていない
最後の二つにも注意が必要です。提案が専門的に妥当でも、今の目的に合うとは限りません。理由を聞いて初めて、試す価値を判断できます。
しゅみすけ<br>(大山俊輔)
受ける前に確認したい4つのこと
1.どの場面で困っている弱点か
「文法が弱い」「発音が悪い」だけでは広すぎます。「過去の出来事を話すと時系列が伝わりにくい」「RとLの違いより、語尾が消えて聞き返されやすい」のように、会話への影響を具体的に確認します。
2.今の目標とどうつながるか
旅行、仕事、日常会話など、目標場面で本当に必要かを聞きます。講師がつながりを説明できれば、希望と違う練習にも意味を見いだしやすくなります。
3.どのくらい続けるか
期限のない弱点練習は、成果を判断しにくくなります。「まず3回」「1回10分」のように試す期間や時間を決め、変化を確認しましょう。
4.何ができたら一区切りか
「短い質問を自分で3回作れる」「練習した語を言い直さず伝えられる」など、終了の目安を決めます。完璧を基準にしないことが大切です。
希望と弱点練習の配分を決める

弱点練習に納得できても、レッスン全部を切り替える必要はありません。目的と期限に合わせて配分します。
| 状況 | 配分の考え方 |
|---|---|
| 来月に旅行や発表がある | 目標場面を中心にし、弱点練習を短く組み込む |
| 期限はなく基礎を整えたい | 弱点練習を一定期間多めに試す |
| 提案の効果がまだ分からない | 2〜3回試し、具体的な変化を振り返る |
| 苦手意識が強く話せなくなる | 難易度を下げ、会話練習と交互に行う |
たとえば40分のレッスンなら、希望したロールプレイを25分、講師が勧めた基礎練習を10分、振り返りを5分にする方法があります。時間は教室やレッスンによって異なるため、具体的な配分は講師と相談してください。
講師へ伝える相談例
相談では、提案を否定せず、目標・期限・希望する配分を伝えます。
「この練習が必要な理由を、私の旅行目標と結びつけて教えていただけますか?」
「弱点練習も試したいです。ただ、来月の出張準備も必要なので、後半はロールプレイにできますか?」
「まず3回試して、以前より何ができるようになったか一緒に確認したいです。」
英語で長く説明する必要はありません。希望を日本語で整理し、教室の方針に応じて講師またはスタッフへ共有しても構いません。
提案を受けた方がよい場合
- 目標とのつながりを具体的に説明してもらえた
- 同じ場面で繰り返し困っている
- 試す期間と到達点が決まっている
- 難易度が今の自分に合っている
- 希望した練習も完全には失われない
自分では「単語不足」と思っていても、実際は質問に答える時間が短すぎる、文を長くしすぎるなど、別の原因が見つかることがあります。講師の観察を一度試してみる価値はあります。
内容を再相談した方がよい場合
- 目標との関係を尋ねても説明が曖昧
- 弱点ばかり直され、話す時間がなくなる
- 期限のある準備が後回しになる
- 何回続けても変化を確認できない
- 提案を断ると不機嫌になるなど、相談しにくい
この場合は、「練習をやめたい」だけでなく、困っていることと希望する配分を伝えます。講師と決めにくければスタッフへ相談しましょう。
しゅみすけ<br>(大山俊輔)
初心者が避けたい考え方
弱点を全部直すまで実践練習をしない
会話は、今知っている英語で伝えながら整えていくものです。基礎だけを終わりなく続けず、実際に話す時間を残しましょう。
講師の提案だから無条件で正しいと思う
講師には専門的な視点がありますが、本人の予定や優先順位をすべて把握しているとは限りません。説明を聞き、目的に照らして選ぶことは失礼ではありません。
苦手だからすぐ拒否する
避けたい気持ちと、目標に不要であることは別です。短期間、難易度を下げて試すと判断材料が得られます。
講師の提案と自分の目標を両立させよう
希望と違う弱点練習を勧められたら、目標とのつながり、試す期間、終了の目安を確認し、希望した練習との配分を決めましょう。講師の提案を活かしながら、自分の目的も遠慮なく共有することが、レッスンを主体的に使う方法です。
希望した練習そのものを断られた場合は、希望した練習を断られたときの理由確認と代替案をご覧ください。レッスン内容の方向性を比べたい方には、教材どおりに進める講師と会話中心の講師の違い、相談後も噛み合わない場合には英会話講師との相性が合わないときの確認ポイントも役立ちます。
これから教室を選ぶ方は、体験レッスンで「弱点をどう説明するか」「本人の目標とどう配分するか」も確認してみましょう。苦手を指摘するだけでなく、取り組む理由と見通しを共有できる教室なら、大人初心者も納得して続けやすくなります。
講師選び・相性・レッスン調整の悩みをまとめて確認する方は、英会話講師との相性・レッスン調整ガイドをご覧ください。



