英会話レッスンで講師から「Do you understand?」と聞かれ、よく分かっていないのに笑顔で「Yes」と答えてしまう。そんな経験はありませんか?
分かったふりをするのは、やる気がないからではありません。「会話を止めたくない」「何度も聞くのが恥ずかしい」「相手を困らせたくない」という気遣いや緊張から、反射的にうなずいてしまうことがあります。
大切なのは、いきなり何でも質問できる人になることではなく、Yesと答える前に一度止まり、自分の理解度を短い言葉で伝えることです。この記事では、大人の英会話初心者が分かったふりを減らし、レッスンを上達につなげるための具体的な方法を紹介します。
結論:「分かる・一部だけ分かる・分からない」を分けよう
理解は、YesかNoの二択ではありません。レッスン中は、次の3段階で考えると伝えやすくなります。
「全部は分からないけれど、ここまでは分かる」と言えるだけでも、講師は説明を調整しやすくなります。理解度を正直に伝えることは、相手との共同作業でもあります。
- 分かる:意味を自分の言葉で説明できる
- 一部だけ分かる:大まかな意味は分かるが、単語・使い方・文の一部が曖昧
- 分からない:何を説明されているか、まだつかめていない
初心者に最も多いのは、真ん中の「一部だけ分かる」です。この状態で無理にYesと言わず、「I understand the meaning, but I’m not sure how to use it.(意味は分かりますが、使い方がよく分かりません)」のように、分かった部分と曖昧な部分を分けて伝えましょう。
英会話レッスンで分かったふりをしてしまう理由
会話の流れを止めたくない
講師がテンポよく話していると、質問を挟むことが申し訳なく感じられます。しかし、一つ分からないまま進むと、その後の説明も理解しづらくなります。短く止めたほうが、結果としてレッスン時間を有効に使えることがあります。
初歩的なことを知らないと思われたくない
大人は仕事や家庭で「できる側」にいることも多く、初歩的な間違いを見せる機会が減っています。そのため、英会話だけ初心者の自分を見せることに抵抗を感じる場合があります。けれど、レッスンは分からないことを発見し、試すための場所です。
聞き取れないまま反射的にうなずいている
英語を理解してからうなずくのではなく、相手の表情や話す調子に合わせて反応していることがあります。講師の英語そのものを聞き取れず困っている方は、先に講師の英語が聞き取れないときの対処法を確認してみてください。
自分がどこまで理解したか分からない
説明を聞いた直後は分かった気がしても、自分で例文を作ろうとすると言えないことがあります。聞いて分かることと、自分で使えることは同じではありません。「説明を理解したか」だけでなく、「自分の場面で使えるか」まで確かめることが大切です。
Yesの前に使いたい短いフレーズ
いきなり詳しい質問を作る必要はありません。まずは、反射的なYesを止める一言を用意しましょう。
- Let me think for a moment.
少し考えさせてください。 - I think I understand.
分かったと思います。 - I’m not completely sure.
完全には自信がありません。 - I understand this part, but not this part.
ここは分かりますが、こちらは分かりません。 - Could you explain it one more time?
もう一度説明していただけますか? - Do you mean …?
……という意味ですか?
特に使いやすいのは「I think I understand.」です。「絶対に分かりました」と断定せず、まだ確認できる余地を残せます。そのあとに「Can I try an example?(例を作ってみてもいいですか?)」と続ければ、理解を実践へ変えられます。
本当に分かったか確かめる3つの方法
1. 自分の言葉で意味を言ってみる
説明をそのまま繰り返すのではなく、「Do you mean …?」を使って、自分が理解した内容を返してみます。内容が少し違えば、講師がその場で直せます。日本語で意味を確認したあと、英語の例へ戻っても構いません。
2. 自分の例文を一つ作る
新しい表現を自分の仕事・旅行・日常生活に置き換えてみましょう。正しい例文を作れれば、意味だけでなく使い方も理解できています。間違っていても、何が曖昧だったかが見えるため、レッスンで試す価値があります。
3. AとBの違いを尋ねる
似た単語や文法との違いを説明できない場合は、理解がまだ大まかな段階です。「What is the difference between A and B?」と尋ね、使う場面を比べてもらいましょう。質問の切り出し方に迷う方は、英会話レッスン中に質問できないときの聞き方・伝え方も参考になります。
レッスン後は理解度を3段階で振り返る
分かったふりをしてしまったことに、帰宅後や翌日になって気づくこともあります。そこで自分を責める必要はありません。ノートを次の三つに分けてみましょう。
- 分かった:自分の例文を作れた内容
- 一部曖昧:意味は分かるが使い方に自信がない内容
- 次回確認:聞き取れなかった、説明できない内容
次回確認するものは、一つか二つで十分です。最初に「I have a question from my last lesson.(前回のレッスンについて質問があります)」と伝えれば、前回の曖昧さを次の学びへ変えられます。復習の進め方は、英会話レッスン後の復習方法でも詳しく紹介しています。
講師の「分かりましたか?」にも答えやすい形がある
「Do you understand?」はYesと答えやすい質問です。初心者に合う講師は、それだけで終わらず、「Can you give me an example?」「How would you use it?」など、学習者が理解を見せられる確認をします。
毎回、講師が一方的に話し、理解を確かめないまま先へ進むなら、自分の英語力だけを原因にしなくて大丈夫です。速さを調整してくれるか、簡単な言葉へ言い換えてくれるか、質問を待ってくれるかも、初心者が教室を選ぶ大切な基準です。
レッスン全体についていけないと感じる場合は、英会話レッスンについていけないときの7つの対処法もあわせてご覧ください。
b わたしの英会話で「分からない」を共有する
女性限定・大人初心者専門のマンツーマン英会話スクール「b わたしの英会話」では、レッスンの進め方について日本人コンシェルジュへ相談できます。「つい分かったふりをしてしまう」「もう少し確認しながら進めたい」という悩みも、日本語で共有できます。
初心者向けオリジナル教材「Photo Journal」は、写真や身近な場面を手がかりに会話を進める教材です。b-systemでは、予習で作った英文や宿題、レッスン準備を共有できるため、分からない点や試したい表現を事前に用意できます。
レッスンパートナーは完全固定にせず、相性のよい2〜3名を中心に受ける方法もおすすめしています。「分からない」と言いやすい、確認の仕方が分かりやすい相手を見つけることは、初心者が安心して続けるうえで大切です。
よくある質問
何度も同じことを聞いても大丈夫ですか?
大丈夫です。同じ説明で分からなければ、「簡単な言葉で」「例文で」「文字で」など、説明の方法を変えてもらいましょう。二度目の質問は、理解を深めるための行動です。
その場で分かったか判断できないときは?
「I think I understand, but I need to review it.(分かったと思いますが、復習が必要です)」と伝えられます。すぐに完全な理解を求めず、レッスン後に例文を作って確認しましょう。
日本語で確認するのはよくないですか?
初心者は、必要なところで日本語を使って構いません。日本語で意味を確認したあと、英語の例を聞き、自分でも一文言ってみると、理解を実践へつなげられます。
まとめ:分からないと言えることも英会話力
分かったふりをしてしまうのは、初心者に珍しいことではありません。次のレッスンでは、Yesと答える前に一呼吸置き、「I think I understand.」「I’m not completely sure.」のどちらかを使ってみましょう。
分からない部分を伝え、説明を頼み、自分の例文で確かめるところまでがレッスンです。教室で上達するための全体像は、親記事の英会話教室で上達するには?初心者がレッスンの効果を高める方法でまとめています。
英語を間違えるのが怖く、正しい英文が完成するまで話し始められない方は、完璧な英文を待たず、短い一言から話して言い直す練習法も参考にしてください。


