英会話講師に希望した練習や教材を断られても、すぐに「自分の希望は迷惑だった」「この先生とは合わない」と決める必要はありません。まず、できない理由を確認し、練習方法ではなく達成したい目的を伝え直しましょう。同じ目的に届く別の練習へ調整できることがあります。
ただし、理由の説明がないまま何度も希望を退けられる、代替案も出ない、相談後も目標と無関係なレッスンが続く場合は、講師だけでなく教室スタッフへ相談してよい場面です。
希望した練習を断られるのはなぜ?
断られる理由は、講師の意欲不足とは限りません。たとえば、持ち込んだ教材を教室のルール上使えない、現在のレベルでは先に基礎練習が必要、1回のレッスン時間では十分に扱えない、講師の専門外である、といった事情があります。
- 教室指定のカリキュラムや教材がある
- 著作物・社内資料など、扱いに注意が必要な内容である
- 希望した練習が現在の目標やレベルと合っていない
- 準備時間やレッスン時間が不足している
- その講師より別の講師のほうが適している
理由が分かれば、「断られた」という出来事を、レッスン設計を見直す材料に変えられます。
しゅみすけ<br>(大山俊輔)
最初に確認したい3つのポイント
1.「できない」の範囲を確認する
今日だけ難しいのか、その教材自体を使えないのか、その講師では対応できないのかで、次の選択肢は変わります。「今日は時間がない」という話を「今後も一切できない」と受け取らないようにしましょう。
2.練習名ではなく目的を伝える
「この教材をやりたい」だけでなく、「海外出張で自己紹介を落ち着いて言いたい」「聞き返した後に会話を続けたい」のように、できるようになりたい場面を伝えます。目的が分かると、講師は別の教材や短いロールプレイを提案しやすくなります。
3.代替案と時期を確認する
希望どおりにできないときは、「代わりに何をするか」「いつなら取り組めるか」まで決めます。通常教材を20分、希望練習を10分に分ける、次回までに講師が教材を確認する、対応できる別の講師を紹介してもらう、といった調整が考えられます。
目的を保ったまま代替練習へ変える

希望は「方法」と「目的」に分けると相談しやすくなります。
| 希望した方法 | 本当の目的 | 代替案の例 |
|---|---|---|
| 海外ドラマを教材にする | 自然な速さに慣れる | 短い音声を使い、聞き取れた部分を確認する |
| 発音だけを1回練習する | 相手に聞き返される回数を減らす | 会話練習の中で重要な音を2つに絞る |
| 仕事の資料でロールプレイする | 会議で説明できるようにする | 機密情報を除いた架空の資料で練習する |
| 難しい教材へ進む | 成長を実感したい | 今の教材で発話量や応答の長さを測る |
教材を変えることが目的になってしまうと、話し合いが行き詰まりやすくなります。練習方法を柔軟にしながら、目標は手放さないことがポイントです。
講師への相談は短く具体的に伝える
レッスン中は、次の順番で伝えると話が整理されます。
- 希望:何を練習したかったか
- 目的:どんな場面で困っているか
- 確認:難しい理由は何か
- 代替案:別の方法で練習できるか
「来月の旅行でホテルのチェックインを練習したいです。この教材が難しければ、短いロールプレイでもできますか?」
「発音を全部直すのが難しいことは分かりました。まず、聞き取りにくい音を二つだけ教えてもらえますか?」
英語で希望を伝えること自体を練習したい場合も、最初は日本語で目的を整理して構いません。長い説明より、「いつ」「どこで」「何ができるようになりたいか」の3点が役立ちます。
教室スタッフへ相談したい場合
講師と一度話しても解決しない場合は、受付やカウンセラーへ事実を整理して伝えましょう。講師への不満だけでなく、希望、講師から説明された理由、試した代替案、現在困っていることを共有します。
- 希望した練習と、その目的
- 講師から受けた説明
- 代替案が提示されたか
- 何回ほど同じ状況が続いたか
- 今後希望する調整
スタッフは、教室のルール確認、講師への共有、教材の選定、担当講師の調整など、講師一人では決めにくい部分を支援できます。
しゅみすけ<br>(大山俊輔)
初心者が避けたい3つの受け止め方
断られた理由を自分の英語力だけに結びつける
教材の方針や時間、講師の専門分野など、理由は複数あります。まず説明を聞き、自分を否定されたと受け取らないことが大切です。
何も言わずに毎回我慢する
講師は、生徒が何を残念に感じたかを必ずしも把握できません。短くても希望を伝えなければ、同じ進め方が続く可能性があります。
一度で講師との相性を決める
一度の不一致は、情報不足や時間配分の問題かもしれません。相談後に説明や代替案が増えたかを見ると、相性をより公平に判断できます。
相談しても希望が反映されないときの判断基準
次の状態が続くなら、講師変更や学習プランの見直しを検討してよいでしょう。
- 理由を尋ねても説明がない
- 目的を伝えても代替案がない
- 約束した調整が何度も実行されない
- レッスン内容が目標から継続的に外れている
- 希望を伝えること自体が怖くなっている
講師変更は相手を否定することではなく、今の目標に合うレッスンを探すための調整です。詳しくは英会話講師との相性が合わないときの確認・相談ポイントも参考にしてください。
希望を「目的+代替案」で伝えてみよう
希望した練習を断られたときは、できない範囲と理由を確認し、達成したい場面を伝え、別の方法を一緒に探します。予定していた教材が講師側の判断で変わった場合は、講師が予定した教材を変えるときの確認・戻し方もご覧ください。教材中心と会話中心の進め方を比べたい方には、教材どおりに進める講師と会話中心の講師の違いも役立ちます。
これから英会話教室を選ぶ方は、体験レッスンで「持ち込み教材は使えるか」「希望を伝えたときに代替案を出してもらえるか」も確認してみましょう。希望をすべて受け入れる教室かではなく、目的を聞いて一緒に調整できる教室かを見ることが、無理なく続ける判断材料になります。
講師選び・相性・レッスン調整の悩みをまとめて確認する方は、英会話講師との相性・レッスン調整ガイドをご覧ください。




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