英会話レッスン中、講師に英文を直してもらったときは「なるほど」と分かったのに、帰宅すると忘れてしまう。次のレッスンでも同じ間違いをして、「せっかく教えてもらったのに」と落ち込んでいませんか。
これは、記憶力が悪いからとは限りません。レッスン中は会話を聞き、答えを考え、発音し、次の質問にも対応しています。その中で受けた訂正を、一度ですべて覚えるのは初心者でなくても難しいことです。
大切なのは、訂正をたくさん集めることではなく、一つ選び、自分について話す文へ変え、次のレッスンでもう一度使うことです。この記事では、講師から直された英語を「聞いて終わり」にせず、実際に使える一文へ変える方法を紹介します。
先に結論|訂正は「一つ選ぶ→自分の文にする→次回使う」
講師から複数の訂正を受けても、復習するのはまず一つで構いません。次の3段階で扱います。
- 今日いちばん使いたい訂正を一つ選ぶ
- 講師の正解文を、自分の生活に合う一文へ変える
- 次回、使う場面を決めて実際に口に出す
たとえば、レッスンで次のように直されたとします。
I enjoyed to watch the movie.
I enjoyed watching the movie.
その映画を観て楽しみました。
正解を書き写すだけで終わらず、自分がよく話す内容へ変えます。
- I enjoyed cooking with my daughter.
娘と料理をして楽しみました。 - I enjoyed talking with my friend.
友人と話して楽しかったです。
自分に関係する文にすると、次に使う場面が生まれます。
しゅみすけ(大山俊輔)
同じ間違いをもう一度したからといって、前回のレッスンが無駄になったわけではありません。訂正は、一度聞いて覚える知識というより、何度か使い直して自分のものにしていく材料です。
「b わたしの英会話」創業者。20年以上、大人の英会話初心者を見てきました。
講師の訂正を覚えられないのはなぜ?
レッスン中は覚えることが多すぎる
会話中は、相手の英語を聞き取り、日本語で考えた内容を英語へ直し、発音しながら反応します。そこへ文法・単語・発音の訂正が続くと、すべてを記憶に残す余裕がなくなります。
そのため、訂正を忘れること自体を失敗と考えず、レッスン後に残せる仕組みを作るほうが現実的です。
正しい英文を見ただけで「分かった」と感じる
講師の正解文は、見れば理解できることが多いものです。しかし、「見れば分かる」と「会話中に自分で言える」の間には距離があります。声に出す、自分の内容へ置き換える、別の日にもう一度思い出す、という過程が必要です。
訂正を文法項目として覚えようとしている
「enjoyの後ろは動名詞」と規則だけを覚えても、会話の瞬間に使えないことがあります。初心者は規則と一緒に、I enjoyed talking with my friend. のような自分が使う短い一文を持っておくと取り出しやすくなります。
レッスン中にすること|訂正をその場で確認する
講師が直してくれたとき、分かったふりをして会話を先へ進める必要はありません。短い英語で確認できます。
Could you write that down?
それを書いてもらえますか?Could you say the correct sentence again?
正しい文をもう一度言ってもらえますか?Can I say it again?
もう一度言ってもいいですか?Is this natural?
これは自然ですか?
訂正後に自分でもう一度言うと、「聞いた訂正」から「使った表現」へ変わります。
短い会話例
Student: I enjoyed to watch the movie.
映画を観て楽しみました。Teacher: We say, “I enjoyed watching the movie.”
「I enjoyed watching the movie」と言います。Student: I enjoyed watching the movie. Is that right?
I enjoyed watching the movie. これで合っていますか?Teacher: Yes, that’s right.
はい、合っています。
長い説明を英語で求めなくても、正しい文を言い直すだけで十分な練習になります。
復習ステップ1|今日の訂正を一つだけ選ぶ
ノートに訂正が5個あっても、まず次回使いたい一つへ丸を付けます。選ぶ基準は次の通りです。
- 自分がよく話す話題で使える
- 前にも同じ間違いをした
- 短く、次回すぐ試せる
- 直ると会話が分かりやすくなる
発音・冠詞・時制・語順を一度に直そうとすると、話すこと自体が怖くなる場合があります。今週は時制、次回は発音というように優先順位を付けても構いません。
復習ステップ2|「間違い→正解→自分の文」で残す
訂正ノートは、次の3行があれば十分です。
| 残す項目 | 例 |
|---|---|
| 自分が言った文 | I go to Kyoto last week. |
| 講師の訂正文 | I went to Kyoto last week. |
| 次回使う自分の文 | I went to Yokohama last weekend. |
赤字を増やすより、最後の「次回使う自分の文」が重要です。詳しいノートの分け方は、英会話レッスンのノートはどう取る?初心者向け4項目と書き方も参考にしてください。
復習ステップ3|正しい文を短く声に出す
黙読だけでなく、正しい文を3回ほど声に出します。ただし、何十回も機械的に読む必要はありません。
- 文を見ながら読む
- 一部を隠して言う
- 何も見ず、自分の出来事として言う
最後に「いつ使うか」も想像します。たとえば I went to Yokohama last weekend. なら、次回講師に How was your weekend? と聞かれた場面です。

次回のレッスンで、訂正文をもう一度使う
復習のゴールは、正解を暗唱することではなく会話で使うことです。レッスン冒頭で使えそうなら、自分から話題を持ち込んでも構いません。
I practiced the sentence you taught me last time.
前回教えてもらった文を練習しました。Can I try it again?
もう一度使ってみてもいいですか?
講師が前回と違う場合は、次のように説明できます。
My teacher corrected this sentence last time.
前回、講師にこの文を直してもらいました。
正しく言えたら丸、詰まりながらも言えたら三角など、自分で小さく記録します。完璧でなくても「思い出そうとして使った」時点で復習は前進しています。
しゅみすけ式|難しい文法用語が出なくても簡単な英語で相談する
「過去形と現在完了の使い分けが分かりません」と英語で言えなくても、知っている基本語で状況を伝えられます。
I used this sentence last time.
前回この文を使いました。You changed “go” to “went.”
先生はgoをwentに直しました。When should I use this form?
この形はいつ使えばいいですか?
use、change、when のような基本語を組み合わせれば、専門用語を知らなくても質問できます。分からない部分を指で示しながら Why this word?(なぜこの単語ですか?)と聞く方法もあります。
しゅみすけ(大山俊輔)
訂正された瞬間に文法を完全理解しようとしなくても大丈夫です。まず正しい一文をまねて使い、必要ならあとから理由を確認しましょう。会話では、“理解してから使う”だけでなく、“使いながら理解する”順番もあります。
「b わたしの英会話」創業者。20年以上、大人の英会話初心者を見てきました。
訂正が多すぎるときは、講師へ希望を伝える
訂正が多くて会話が止まる、または少なすぎて不安なときは、講師に希望を伝えましょう。
Please correct my important mistakes.
大切な間違いを直してください。Could you correct one or two things today?
今日は一つか二つ直してもらえますか?Please let me finish first, and then correct me.
まず最後まで話させてから、直してください。
どの程度訂正してほしいかは、生徒の目的や性格によって異なります。講師との訂正方法が合わない場合は、英会話教室の講師と相性が合わないときの相談ポイントも確認してください。
よくある質問
同じ間違いを何回したら問題ですか?
回数だけで判断する必要はありません。会話中に使えるようになるまで時間がかかる表現もあります。毎回、正しい文を言い直し、次回一度試すことを続けましょう。
間違った英文もノートに書くと覚えてしまいませんか?
間違いと正解を明確に分け、正解を声に出せば問題ありません。間違い文には×印、正解文には丸印を付け、最後に自分の正しい例文を残すと見分けやすくなります。
講師の説明を日本語で調べ直すべきですか?
理由を理解すると応用しやすい訂正もあります。ただし、毎回すべてを詳しく調べる必要はありません。まず次回使う一文を優先し、繰り返し間違う項目だけ文法記事や教材で確認しましょう。
復習にはどれくらい時間をかければよいですか?
一つの訂正なら5分程度でもできます。正解を確認し、自分の文を一つ作り、3回声に出し、使う場面を決めれば十分です。レッスン全体の復習手順は、英会話レッスンの復習は何をすればいい?で紹介しています。
まとめ|訂正は全部覚えず、一つを次の会話へ持っていく
講師からの訂正を覚えられないときは、記憶力を責めるより、扱う量と復習方法を変えましょう。
- 訂正から一つだけ選ぶ
- 講師の正解を自分の一文へ変える
- 短く声に出す
- 次回使う場面を決める
- レッスンでもう一度言ってみる
次のレッスンでは、前回直された文を一つだけ言い直してみてください。途中で詰まっても、また訂正されても構いません。同じ表現を使い直すたびに、「教わった英語」が「自分で使える英語」へ近づきます。
英会話教室での学びを上達へつなげる全体像は、英会話教室で上達するには?初心者向け完全ガイドでまとめています。
講師選び・相性・レッスン調整の悩みをまとめて確認する方は、英会話講師との相性・レッスン調整ガイドをご覧ください。




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