英会話レッスンで、いつも I think…、I like…、It was good. ばかり使ってしまう。「前にも同じことを言った」と気づいているのに、会話になると別の表現が出てこない――そんな悩みは珍しくありません。
知っている単語が少ないからとは限りません。多くの場合は、安心して使える一文が決まっていて、別の言い方を実際の会話で試す機会が少ないことが原因です。
この記事では、大人の英会話初心者が、使える表現を一度に増やそうとせず、いつもの一文を少しずつ着せ替えていく方法を紹介します。
先に結論|同じ表現をやめず、一か所だけ変える
毎回同じ表現しか使えないときに、慣れた一文を封印する必要はありません。むしろ、その一文を土台にして、次の順番で一か所ずつ変えます。
- 後ろの名詞を変える
- 動詞を変える
- 理由・時間・気持ちを一つ足す
I like coffee.
私はコーヒーが好きです。I like tea.
私は紅茶が好きです。I drink tea every morning.
私は毎朝、紅茶を飲みます。
全部を一度に難しくするのではなく、「今日は名詞だけ」「次は時間を足す」という小さな変化で十分です。
しゅみすけ(大山俊輔)
同じ表現が口から出るのは、何も話せない状態から一歩進んだ証拠です。まず、その表現を使える自分を否定しないでください。そこから一か所だけ変えるほうが、覚えた例文を丸ごと入れ替えるより会話で成功しやすいです。
「b わたしの英会話」創業者。20年以上、大人の英会話初心者を見てきました。
なぜ英会話では毎回同じ言い方になるの?
会話中は「知っている」より「すぐ出せる」が優先される
単語帳や教材で見れば分かる表現でも、会話中に数秒で取り出せるとは限りません。時間がないとき、脳は最も取り出しやすい I think… や I like… を選びます。
これは怠けているからではなく、会話を止めないための自然な反応です。新しい表現を読むだけでなく、同じ場面で何度か口から出す必要があります。
「別の表現」を増やしすぎている
I think の言い換えとして I believe、In my opinion、From my point of view などを一度に覚えても、初心者の会話では選ぶ負担が増えます。
最初は一つだけ選び、次のレッスンで使う場面まで決めましょう。
- I think it’s useful.(役に立つと思います)
- For me, it’s useful.(私にとっては役に立ちます)
二つ目を一度使えれば、それで今回の練習は成功です。
いつもの話題には、いつもの答えを使いやすい
毎回「週末はどうでしたか?」と聞かれ、毎回 It was good. と答えているなら、英語力だけでなく話題の準備も関係しています。レッスン前に「何がよかったのか」を一つ決めると情報を足せます。
練習1|後ろの名詞だけ着せ替える
最も簡単なのは、文の骨格をそのままにして名詞だけ変える方法です。
| いつもの型 | 着せ替え例 |
|---|---|
| I like ___. | coffee / jazz / cooking / quiet cafés |
| I went to ___. | Shibuya / a museum / my parents’ house |
| I watched ___. | a movie / a cooking show / the news |
新しい文法を使わなくても、自分について話せる内容が増えます。まずは一つの型で、自分に関係する答えを三つ作ってみましょう。
練習2|動詞を一つだけ変える
次は、同じ話題の中で動詞を変えます。たとえば週末について話すとき、毎回 I went… だけを使っているなら、基本動詞を一つ追加します。
- I went to a café.(カフェへ行きました)
- I had coffee with my friend.(友人とコーヒーを飲みました)
- I talked with her for two hours.(彼女と2時間話しました)
難しい動詞を探さなくても、have、do、get、go、make、take、talk などの基本語で十分に広げられます。
練習3|理由・時間・気持ちを一つ足す
文そのものを言い換えなくても、後ろへ情報を一つ加えると、同じ答えには聞こえにくくなります。
| 短い答え | 一つ足した答え |
|---|---|
| It was good. | It was good because the weather was nice. |
| I like cooking. | I like cooking on weekends. |
| I’m busy. | I’m busy at work this month. |
理由なら because、時間なら on weekends や this month、気持ちなら I was happy や I was tired を一つ加えます。

よく使う表現別|次に一つだけ増やすなら
I think…ばかり使う場合
I think は自然で便利な表現なので、無理にやめなくて構いません。次の一つとして、個人的な感じ方を示す For me,… を加えてみましょう。
- I think online lessons are convenient.
- For me, online lessons are convenient.
I like…ばかり使う場合
好きな理由か頻度を足します。
- I like walking because it helps me relax.
- I go walking two or three times a week.
It was good.ばかり使う場合
何がよかったかを、短い二文目で説明します。
- It was good. The restaurant was quiet.
- It was good. I had time to relax.
一文にまとめる必要はありません。初心者は短い文を二つ並べるほうが、会話中に使いやすいことがあります。
レッスン中に講師へ頼む英語
同じ表現を使っていると感じたら、その場で講師に相談できます。
Can you give me another way to say this?
これを別の言い方で教えてもらえますか?What else can I say here?
ここでは、ほかに何と言えますか?Can we practice this expression again?
この表現をもう一度練習できますか?
講師から候補を三つもらった場合も、一度に全部を覚えず、「私が次に使いやすいのはどれですか?」と一つ選んでもらうと実践しやすくなります。
短い会話例|いつもの答えへ一文を足す
Teacher: How was your weekend?
週末はどうでしたか?Student: It was good. I went to a new café.
よかったです。新しいカフェへ行きました。Teacher: Nice! What did you have?
いいですね。何を注文しましたか?Student: I had coffee and cheesecake. The café was very quiet.
コーヒーとチーズケーキをいただきました。とても静かなカフェでした。
最初の It was good. はそのままです。二文目を一つ足したことで、講師が次の質問をしやすくなっています。
しゅみすけ式|難しい言い換えより、知っている基本語で分ける
「最近マンネリ気味です」と言いたくても、monotonous や stuck in a rut が出てこないことがあります。その場合は、知っている英語へ分けます。
I always use the same words.
私はいつも同じ単語を使います。I want to try new sentences.
新しい文を試したいです。
ぴったりした一語を探すより、use、want、try などの基本語で現状と希望を分ければ、講師へ相談できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
表現を増やすというと、言い換え辞典のように候補をたくさん集めたくなります。でも、レッスンで必要なのは“知っている表現の数”より“昨日と違う一文を一度使えたか”です。1レッスンに一つ増えれば、十分前へ進んでいます。
「b わたしの英会話」創業者。20年以上、大人の英会話初心者を見てきました。
レッスン前の5分で準備する方法
- 前回よく使った一文を一つ選ぶ
- 名詞・動詞・後ろの情報のどれを変えるか決める
- 新しい一文を自分の内容で作る
- 声に出して3回言う
- レッスン中に使う場面を決める
前回の記録から一文を選ぶ方法は、英会話レッスンのノートの取り方で紹介しています。詳しい復習の流れは、英会話レッスンの復習は何をすればいい?も参考にしてください。
うまくいかないときの見直しポイント
新しい表現が長すぎないか
会話中に出ない場合は、表現が難しいのではなく長すぎる可能性があります。二つの短い文へ分けてください。
使う場面を決めているか
例文だけを覚えず、「週末を聞かれたら使う」「レッスン冒頭で使う」と場面をセットにします。
一度に増やしすぎていないか
一週間に一つでも、1年続けば多くの表現を実際に試せます。候補を減らすことも練習設計の一部です。
よくある質問
同じ表現を使うのは不自然ですか?
通じているなら問題ありません。同じ表現を使うこと自体より、答えが短く終わって会話が広がらない場合に、情報を一つ足す練習が役立ちます。
類義語をたくさん暗記すれば改善しますか?
読む力には役立ちますが、会話では選択肢が多すぎると迷うことがあります。次回使う一つだけを選び、自分の内容で声に出しましょう。
講師がいつも同じ質問をする場合は?
質問が同じなら練習のチャンスです。前回と違う情報を一つ準備し、答えを少しずつ変えましょう。自分から別の話題を持ち込む方法も有効です。
新しい表現を使って間違えたらどうしますか?
間違いは、講師に直してもらう材料になります。「新しい言い方を試した」という目的は達成できています。訂正文をノートへ残し、次回もう一度使ってみましょう。
まとめ|いつもの一文を土台に、1レッスンで一つ変える
英会話で毎回同じ表現しか使えないときは、慣れた表現を捨てる必要はありません。
- 後ろの名詞を変える
- 動詞を一つ変える
- 理由・時間・気持ちを一つ足す
- 講師から別の言い方を一つだけ教えてもらう
次のレッスンでは、いつもの答えに二文目を一つ足してみてください。それだけでも、講師が質問を続けやすくなり、自分の話せる内容が少しずつ広がります。
レッスン全体を上達につなげる方法は、英会話教室で上達するには?初心者向け完全ガイドでまとめています。




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