英会話教室で講師からレベルアップを勧められても、「まだ上がりたくない」「次の教材は難しそう」と不安になることがあります。結論からいうと、すぐに昇級を受け入れず、いったん保留にしても失礼ではありません。ただし、何となく今のレベルに残り続けるのではなく、現在の課題と再確認する日を講師と決めておくことが大切です。
レベルアップは試験の合否ではなく、より適した練習環境へ移る提案です。提案されたから必ず進まなければならないわけでも、断ったらやる気がないと思われるわけでもありません。この記事では、大人の英会話初心者が昇級を勧められたときの判断方法と、角が立たない相談の仕方を解説します。
レベルアップを勧められたのに上がりたくないのはおかしい?
おかしくありません。講師はレッスン中の発話や理解度を見て「次へ進めそう」と判断しますが、受講者は難しくなった後の不安、宿題に使える時間、英語を話すときの緊張まで含めて考えます。見ている範囲が違うため、判断がすぐ一致しないことは自然です。
また、レベルアップできる力と、レベルアップしたい気持ちは別です。能力面では準備ができていても、仕事が忙しい時期や、ようやく今の講師・教材に慣れた時期には、変化への負担が大きく感じられます。
しゅみすけ<br>(大山俊輔)
まず「何が不安なのか」を4つに分ける
昇級を断るか決める前に、不安の正体を分けてみましょう。同じ「上がりたくない」でも、必要な対応は異なります。
教材や会話の速度についていけるか不安
次のレベルで扱う語彙、文法、話題が分からないと、必要以上に難しく想像してしまいます。次の教材を見せてもらい、通常のレッスンでどこまで自力で話すのかを具体的に聞きましょう。
今のレベルにやり残しがある気がする
習った表現をまだ迷わず使えない、特定の文法で間違えるなど、未完成感が残る場合です。ただし、すべてを完璧にしてから進もうとすると、いつまでも次へ移れません。「次のレベルでも復習できる課題」と「先に安定させたい課題」を講師と分ける必要があります。
失敗が増えて自信をなくしそう
今のレベルでは話せるようになり、安心して受講できているほど、再び間違いが増えることを怖く感じます。しかし、適度な間違いは新しい範囲へ進んだ証拠でもあります。問題は間違えることではなく、難しすぎて発話量そのものが減ることです。
生活の余裕がなく、負担を増やしたくない
仕事や家庭が忙しく、予習復習の時間が取りにくい時期もあります。この場合は英語力ではなく、学習環境の問題です。数週間だけ保留する、レッスン頻度を調整するなど、期限を決めた対応が現実的です。
昇級を受け入れてよい5つのサイン
不安があっても、次の項目が複数当てはまるなら、一度進んでみる価値があります。
- 今の教材では、答えを考えずに言える場面が増えた
- 講師の助けが少なくても会話を続けられる
- 同じ種類の練習が多く、新しい発見が減ってきた
- 間違えても聞き返しや言い換えで立て直せる
- 複数の講師から次のレベルを勧められている
レベルアップの一般的な判断材料は、英会話教室で次の教材・クラスへ進む7つの目安でも詳しく整理しています。完全に不安が消えることより、支援を受けながら挑戦を続けられることが重要です。
いったん保留した方がよいケース
反対に、次の状態なら、すぐに進まず相談する理由があります。
- 現在の基本表現でも長い沈黙が多く、会話量が確保できていない
- 昇級理由を尋ねても、具体的な説明を受けていない
- 次の教材やレッスン内容をまったく確認できていない
- 体調や仕事の事情で、しばらく学習時間が大きく減る
- 昇級後に必要なサポートを教室側が用意できない
単に「怖いから」だけで決めるのではなく、今のレベルに残ることで何を身につけたいのかを言葉にします。レッスン全体が簡単すぎる・難しすぎる場合の調整方法は、英会話レッスンの難易度が合わないときの相談方法も参考になります。
レベルアップを断る・保留するときの伝え方
講師やカウンセラーには、感謝、不安、希望の順で伝えると話しやすくなります。
- 「レベルアップをご提案いただき、ありがとうございます」
- 「まだ会話の速度についていけるか不安があります」
- 「あと1か月は今の教材で練習して、再度相談できますか」
英語で講師へ伝えるなら、難しい表現は必要ありません。
Thank you for recommending the next level. I’m still a little worried about the speed. Can I stay at this level for one more month?
次のレベルを勧めてくださってありがとうございます。まだ速度が少し不安です。あと1か月、このレベルを続けてもよいですか。
Before I move up, I’d like to practice speaking in longer sentences.
レベルアップする前に、もう少し長い文で話す練習をしたいです。
Could I try one lesson at the next level first?
まず次のレベルを1回試すことはできますか。
「断る」と考えると重くなりますが、「判断に必要な情報を増やす相談」と考えれば伝えやすくなります。

保留するなら「課題」と「再確認日」を決める
今のレベルを続ける場合、期間だけを延ばすのではなく、次の三つを決めましょう。
- 伸ばす項目:応答速度、過去形、質問する力など一つか二つに絞る
- 確認方法:レッスン中の発話、録音、講師のチェックなどで変化を見る
- 再確認日:4回受講後、1か月後など具体的な時期を決める
たとえば「1か月で、週末について理由を添えて3文話せるようにする」と決めれば、今のレベルに残る目的が明確になります。目標を立てても進みにくい場合は、英会話の目標を達成できないときの見直し方も役立ちます。
しゅみすけ<br>(大山俊輔)
迷うなら一度だけ次のレベルを試す
教室の仕組み上可能なら、次の教材やクラスを一度体験してから決めるのが最も分かりやすい方法です。体験後は、正解数ではなく次の点を振り返ります。
- 講師の話を大まかに理解できたか
- 自分が話す時間を十分に持てたか
- 助けがあれば言い直して会話を続けられたか
- 難しさが好奇心につながったか、萎縮につながったか
- 次回までの復習内容が現実的だったか
一度難しく感じただけで元に戻す必要はありません。最初の数回は新しい形式や語彙に慣れないため、負荷が高くなります。一方、ほとんど発話できない状態が続くなら、レベルを戻すか、教材や講師の支援方法を調整してもらいましょう。
レベルアップ後に戻すのは恥ずかしいことではない
試してみて合わなければ、元のレベルへ戻すことも選択肢です。それは昇級の失敗ではなく、実際のレッスンから得た情報をもとに配置を調整しただけです。
教室によってレベル名や区切り方は異なります。レベルを自分の価値や才能と結び付けず、「今、最も多く話せて、少し背伸びできる場所」を選びましょう。判定そのものに疑問がある場合は、レベル判定が低すぎると感じたときの確認方法で、評価根拠の聞き方を確認できます。
まとめ:上がるかどうかより、次の判断条件を明確にしよう
英会話教室でレベルアップを勧められても、まだ上がりたくないなら保留して構いません。まず、教材の難しさ、やり残し、自信、生活の余裕のどこに不安があるのかを整理しましょう。
保留する場合は、今のレベルで伸ばす課題と再確認日を講師と決めます。迷う場合は次のレベルを一度試し、発話量と適度な挑戦が保てるかで判断します。レベル名を守ることでも、急いで上げることでもなく、今の自分が継続して話せる環境を選ぶことが上達への近道です。
英会話教室での準備・実践・振り返りをまとめて確認したい方は、初心者が英会話教室で上達するための完全ガイドもご覧ください。




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