英語の学び直しで挫折しない教材の選び方|大人初心者は一冊でいい

複数の教材から学び直しに使う一冊を選ぶ大人の女性

英語を学び直そうと書店や通販サイトを見てみると、文法書、単語帳、英会話フレーズ集、発音教材、アプリなど、たくさんの選択肢が並んでいます。「評判のよい教材を選びたい」と調べるほど候補が増え、結局どれから始めればよいか分からなくなることもありますよね。

新しい教材を買った日はやる気が出ても、数日で難しくなって止まり、また別の教材を探す。その繰り返しに、「私は何をやっても続かない」と落ち込む方もいるかもしれません。

けれども、挫折の原因は意志の弱さとは限りません。今の自分に合わない教材や、同時に多すぎる教材を抱えていることが、学習を重くしている場合があります。

大人初心者の学び直しは、まず一冊からで大丈夫です。この記事では、挫折しにくい教材の選び方と、一冊を「買って終わり」にせず、話す力へつなげる使い方をご紹介します。

結論|大人初心者は、まず一冊で大丈夫です

学び直しの最初から、文法書、単語帳、リスニング教材、発音教材をすべてそろえる必要はありません。最初の一冊は、英語学習の全範囲を完璧にするためではなく、学習を始めて続けるための軸です。

一冊に絞ると、「今日はどれをやろう」と迷う時間が減ります。前に学んだページへ戻りやすくなり、自分が分かるところと分からないところも見えます。同じ表現に何度も触れるため、少しずつ口から出やすくなることも利点です。

ただし、「一冊だけで、どんな目的にも一生対応できる」という意味ではありません。最初の一冊を繰り返し使い、次に必要なものが具体的になった段階で、二冊目や別の練習を加えればよいのです。

教材を増やすほど挫折しやすくなる理由

選ぶことに疲れて、勉強を始められない

教材が多いと、毎回「単語にするか、文法にするか、動画を見るか」を決めなければなりません。仕事や家事を終えたあとの限られた時間に、選択するだけで疲れてしまうことがあります。一冊を開けば始められる状態は、それだけで継続を助けます。

どの教材も途中になり、成長が見えにくい

数ページずつ複数の教材を進めると、たくさん勉強しているのに「何ができるようになったのか」が分かりにくくなります。一冊を一周すれば、分からなかった箇所や、以前より言えるようになった表現を確認できます。小さな達成感も生まれます。

新しい教材を買うことが、勉強の代わりになる

教材を探すのは楽しく、「今度こそ、この本ならできそう」と感じられます。ただ、英語力が育つのは教材を選んだときではなく、中の英語を理解し、声に出し、使ったときです。買い足したくなったら、今の一冊で試していない練習がないかを先に確かめてみましょう。

挫折しにくい英語教材を選ぶ7つの基準

1.目的が一つに絞られている

「英語を全部やり直せる本」より、「中学英語で簡単な会話をつくる」「旅行で使う基本表現を練習する」など、目的が明確な教材のほうが進めやすくなります。海外旅行、日常会話、仕事の簡単な応対など、自分が最初に使いたい場面と合っているか確認しましょう。

2.最初の数ページが少し簡単に感じる

大人は、難しい教材のほうが価値があると思いがちです。しかし、見開きの半分以上が分からない教材では、調べることが多く、開くのが負担になります。「これは知っている」と思える内容があり、ときどき新しい発見があるくらいが、最初の一冊には適しています。

中学英語のどこまで戻るか迷う方は、大人の英語学び直しは中学英語からで大丈夫?も参考にしてください。

3.一回分が短く区切られている

1日10〜15分でも区切りまで進められる教材なら、忙しい日にも取り組みやすくなります。「毎日1章」ではなく、「今日は例文を三つ」のように小さく終えられる構成を選びましょう。

4.解説を読んで納得できる

人気やレビューだけで決めず、実際に数ページ読みましょう。説明の言葉が自分に合うか、専門用語が多すぎないか、答えを見て「なぜそうなるのか」が分かるかが大切です。同じ内容でも、説明との相性は人によって違います。

5.音声があり、まねして言える

英会話につなげたいなら、文字だけでなく音声を確認できる教材がおすすめです。音声の速さを変えられるか、一文ずつ聞きやすいかも確認しましょう。聞いたあとに同じ文を声に出せると、読む知識が話す練習へ変わります。

6.例文を自分の話に変えやすい

I like coffee.のcoffeeをteaに変えるように、単語を入れ替えて自分のことを話せる教材は実践的です。長くて立派な例文より、自分の日常で使える短い文のほうが、大人初心者には役立つことがあります。

7.持ち運びや開きやすさが生活に合う

内容がよくても、重くて出しにくい、文字が小さくて読みづらい教材は続きにくくなります。紙の本、電子書籍、アプリのどれが優れているかではなく、自分が学ぶ場所で無理なく開けるものを選びましょう。

本屋や通販で迷ったときの選び方

教材を選ぶときは、次の順番で確認すると候補を減らせます。

  1. 英語を使いたい場面を一つ決める
  2. 自分の現在地より少しやさしいレベルを選ぶ
  3. 目次と最初の一章を見る
  4. 音声と一回分の学習量を確認する
  5. 二冊まで候補を絞り、説明が分かりやすいほうに決める

レビューの点数は参考になりますが、「TOEICで高得点を目指す人に好評な本」が「久しぶりに日常英会話を始めたい人」に合うとは限りません。売れているかより、自分の目的・レベル・生活に合っているかを優先してください。

単語帳と文法書のどちらを選ぶか迷っている方は、英会話初心者は単語と文法のどちらから始める?で、両方を短い文の中で学ぶ方法を解説しています。

一冊を「話せる英語」に変える4つの使い方

教材は、最後まで読んだだけで話せるようになるものではありません。一冊の中の英語を、自分で取り出せるようにする練習が必要です。

1.一周目は、全部覚えようとしない

まずは全体を知るつもりで進めます。分からない箇所で長く止まらず、印だけつけて先へ進んでも構いません。一周目から完璧を目指すと、一章に時間がかかり、終わりが遠く感じられます。

2.例文を音声で聞き、声に出す

一文を聞いたら、音声を止めてまねします。発音の完璧さより、英語の語順のまま口を動かすことを意識しましょう。小さな声でも、目で読むだけより会話の練習になります。

3.一文を自分用に書き換える

教材の例文に出てくる人、場所、行動を、自分の日常に置き換えます。たとえばI went to the library.を、I went to the supermarket.に変えます。自分に関係する文になると、実際の会話でも使いやすくなります。

4.二周目は「言えるか」を確かめる

二周目は、説明を読む前に例文の意味を思い出す、日本語を見て短い英文を言うなど、少しだけ負荷をかけます。答えられないページがあっても失敗ではありません。戻る場所が分かったことが成果です。

一冊の英語教材を開き声に出して練習する大人の女性
一冊の教材も、聞く・声に出す・自分の文に変えることで、会話に使える練習になります。

一冊を終えることより「使えるようになったか」を目安に

ページをすべて埋めることだけをゴールにすると、先へ進むことが目的になりがちです。次のような変化があれば、その教材はきちんと役立っています。

  • よく使う基本文を見ずに言える
  • 例文の単語を変えて、自分の話ができる
  • 音声を以前より聞き取りやすくなった
  • 分からない文法を自分で説明できる
  • 実際の会話で教材の表現を一つ使えた

一冊を最後まで終えていなくても、必要な章を何度も使い、会話で言えるようになれば十分な成果です。反対に、一周してもほとんど思い出せないなら、新しい教材へ移る前に、短い範囲をもう一度声に出してみましょう。

二冊目を足してよいタイミングは?

次の教材が必要になるのは、「何となく飽きたとき」ではなく、今の一冊では補えない目的が具体的になったときです。

  • 基本文は分かるが、旅行で使う語彙を増やしたい
  • 読むことはできるが、音声を聞く練習が足りない
  • 自分で文はつくれるが、人との会話で言葉が出ない
  • 仕事で必要な特定の場面を練習したい

このように不足が分かれば、二冊目の役割も明確になります。似た内容の入門書を何冊も並べるより、「基礎の一冊+旅行会話」「基礎の一冊+実際の会話」のように、役割を分けると迷いにくくなります。

教材だけで続かないときは、環境を変えてみる

一人で教材を進められる方もいれば、分からないところで止まる、正しく言えているか不安になる、つい後回しにしてしまう方もいます。これは能力の差ではなく、学びやすい環境の違いです。

独学と教室の使い分けは、英語を基礎からやり直すなら独学と英会話教室はどっちがいい?で詳しく比較しています。自宅で一冊を使って準備し、レッスンでその表現を話してみる方法もあります。

また、学生以来のブランクがあり、教材を開いても忘れていることばかりに感じる方は、学生以来英語を使っていない大人へもご覧ください。知識がゼロになったのではなく、取り出す練習が必要な状態かもしれません。

b わたしの英会話では、教材選びも現在地から考えます

b わたしの英会話は、英語を学び直したい大人の初心者女性のためのマンツーマン英会話スクールです。たくさんの教材を一人で抱えるのではなく、今のレベルや英語を使いたい場面を確認しながら、必要な内容を自分のペースで練習できます。

「買った本が途中のまま」「どの教材が自分に合うか分からない」ということも、そのままお話しください。初心者とのレッスン経験があるレッスン・パートナーと、知っている英語を会話で使うところから始められます。通い方を検討する方は、料金・プランもご確認いただけます。

体験レッスンは、勉強してから受ける試験ではありません。今できることや不安を確認し、自分に合う学び方を考える時間です。

まとめ|教材を増やす前に、一冊を自分の英語にしよう

大人初心者の英語の学び直しは、まず一冊からで大丈夫です。目的が明確で、少しやさしく、一回分が短く、音声と使いやすい例文がある教材を選びましょう。

一周目は完璧を求めず、二周目では声に出し、自分の文へ変えてみます。教材の価値は、何冊終えたかではなく、その中の英語を一つでも自分で使えるようになったかで決まります。

選び続ける時間を、今日の一文を話す時間へ。最初の一冊を決めたら、焦らず、自分の英語にしていきましょう。

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