自分や家族の海外赴任が決まり、楽しみより先に「英語が話せないのに生活できるだろうか」と不安になっていませんか。赴任する本人だけでなく、帯同する家族は、日中に一人で買い物や病院、住まいの手続きへ対応することもあります。
結論からお伝えすると、出発までに英語を流暢に話せるようになる必要はありません。まずは到着後すぐに自分で対応する生活場面を絞り、短くても「聞く・伝える・助けを求める」ができるようにすることが大切です。
この記事では、英語が話せないまま海外赴任・帯同が決まった大人初心者に向けて、生活英会話の優先順位と、英会話教室で準備したい内容を紹介します。
海外赴任・帯同の英語は「仕事」と「生活」を分けて考える
海外赴任というと、会議、プレゼン、交渉などのビジネス英語を想像しがちです。しかし、海外で暮らすために必要な英語はそれだけではありません。住居の不具合を伝える、病院で症状を説明する、子どもの学校からの連絡を確認するなど、生活側にも多くのやり取りがあります。
赴任する本人は会社の研修や現地スタッフの支援を受けられても、帯同する家族には学習機会が十分に用意されないことがあります。「仕事では英語を使わないから」と後回しにせず、自分が一人で対応する可能性の高い場面から準備しましょう。
出発前の目標は「海外で何でも話せる」ではなく、「困ったときに状況を伝え、確認し、助けを求められる」です。
赴任者本人の会議・プレゼン・電話など、深い業務課題は仕事用の学習設計が必要です。一方、この記事では帯同者も含めた日常生活の準備に焦点を当てます。
出発前に優先したい5つの生活場面
1.買い物・飲食・日常サービス
到着直後から必要になるのが、スーパー、飲食店、薬局、交通機関などでの短いやり取りです。まずは値段、数量、支払い、場所を確認する英語を準備します。
- Where can I find this?(これはどこにありますか)
- Do you have a smaller one?(もう少し小さいものはありますか)
- Can I pay by card?(カードで払えますか)
- Does this contain nuts?(ナッツは含まれていますか)
- Could you show me on the map?(地図で教えていただけますか)
すべての品名を英語で覚えなくても、写真、商品、地図などを見せながら “this” や “that” を使って確認できます。日常生活では、難しい単語よりも、短い質問をためらわずに出せることが役立ちます。
2.住まい・修理・各種手続き
海外生活では、水が出ない、設備が動かない、荷物が届かないなど、住まいに関する問題が起こることがあります。状況、発生した時期、希望する対応の3点を分けて伝えましょう。
- The hot water isn’t working.(お湯が出ません)
- It started this morning.(今朝からです)
- There is water on the floor.(床に水が出ています)
- When can someone come?(いつ来ていただけますか)
- Could you send me the details by email?(詳細をメールで送っていただけますか)
契約、保険、公共料金などは国や地域、勤務先の制度によって異なります。重要な条件を英語だけで判断せず、会社の担当者や現地の専門窓口へ確認し、書面でも残してもらいましょう。
3.病院・薬局・体調不良
病院で必要なのは、専門的な医学英語を話すことではありません。誰が、どこが、いつから、どのような状態かを短く伝えられるようにします。持病、アレルギー、服用中の薬は、英語で書いたメモも準備しておくと安心です。
- I have a fever.(熱があります)
- My stomach hurts.(おなかが痛いです)
- It started two days ago.(2日前からです)
- I’m allergic to this medicine.(この薬にアレルギーがあります)
- Could you explain that more slowly?(もう少しゆっくり説明していただけますか)
症状や治療の内容を理解できない場合は、分かったふりをせず、通訳サービスや日本語対応窓口が使えるか確認してください。出発前に、勤務先の保険、受診方法、緊急時の連絡先も家族で共有しておきましょう。
4.学校・家族・近所づきあい
子どもと帯同する場合は、学校の先生や保護者との連絡が必要になります。子どもがいない場合でも、近所への挨拶、建物の管理人との会話、地域イベントなど、生活圏で人と接する機会があります。
- We’ve just moved here from Japan.(日本から引っ越してきたばかりです)
- Could you tell me what I need to bring?(何を持っていけばよいか教えていただけますか)
- I’d like to confirm the schedule.(予定を確認したいです)
- My child will be absent today.(子どもは本日欠席します)
- Thank you for letting me know.(教えてくださってありがとうございます)
近所づきあいでは、長く雑談できなくても、挨拶、自分の簡単な紹介、お礼が言えれば関係の入口を作れます。家族構成や趣味、引っ越してきた時期など、自分について話す短い文を用意しておきましょう。
5.緊急時・迷子・助けを求める場面
緊急時は、正確で長い文を作ろうとせず、何が起きたか、今いる場所、必要な助けを短く伝えます。現地の緊急電話番号や連絡方法は国によって異なるため、渡航前に公的機関や勤務先の案内で必ず確認してください。
- I need help.(助けが必要です)
- I’m lost.(道に迷いました)
- My bag is missing.(バッグが見当たりません)
- Someone is injured.(けがをしている人がいます)
- I’m at this address.(この住所にいます)
- Please call an ambulance.(救急車を呼んでください)
スマートフォンに現地の住所、勤務先、家族、保険会社などの連絡先を保存し、紙でも持っておくと安心です。英語の練習と同時に、「困ったときにどこへ連絡するか」を決めておくことが大切です。
英語が全く話せない人が最初に準備する順番
限られた出発準備期間で、単語帳や文法書を最初から全部やり直すと、実際の生活場面まで練習できないことがあります。次の順番で進めてみましょう。
- 現地で一人で対応する場面を書き出す
- 到着後1か月以内に起こりそうな場面を3つ選ぶ
- 各場面で必ず聞くこと・伝えることを日本語で整理する
- 知っている英語で短い文を作る
- 聞き返し・確認・助けを求める表現を加える
- 英会話レッスンで相手役を立てて試す
たとえば病院なら、すべての病名を覚える前に、自分や家族の持病、アレルギー、過去の治療、服用薬を説明できるようにします。住まいなら、契約英語を広く学ぶ前に、設備の不具合と修理依頼を練習します。
「何から始めればよいか分からない」という方は、大人初心者の英会話は何から始める?完全ガイドも参考にしてください。
聞き取れないときの3段階を用意しておく
海外生活では、相手の英語が速かったり、アクセントが異なったりして、一度で聞き取れないことがあります。聞き取れなかった自分を責めるより、次の3段階を準備しておきましょう。
- もう一度お願いする:Could you say that again, please?
- ゆっくりお願いする:Could you speak more slowly, please?
- 書いてもらう:Could you write it down, please?
それでも重要な内容を理解できない場合は、家族、会社の担当者、通訳サービスなどへつなぎます。分かったふりをせず、確認方法を持っていることも生活英語の力です。
レッスン中に分からないまま進んでしまう方は、英会話レッスンで分かったふりをしてしまう人へもあわせてご覧ください。
英会話教室で練習するときは「海外生活ロールプレイ」にする
渡航前のレッスンでは、旅行会話の教材を広く進めるだけでなく、自分が暮らす場面を再現してもらいましょう。レッスンパートナーに店員、住居管理会社、病院受付、学校の先生、近所の人などの役をしてもらいます。
一度目は基本の流れ、二度目は相手の質問を変える、三度目は「予約が見つからない」「希望の商品がない」など困る条件を加えると、暗記した台本から実際の対応力へ近づきます。
- 自宅の不具合を電話で伝える
- 病院の予約を取り、受付で症状を話す
- 学校へ欠席や予定変更を伝える
- 近所の人へ自己紹介し、簡単な質問に答える
- 相手の説明を聞き返し、最後に内容を確認する
マンツーマンなら、赴任国、家族構成、住環境、出発時期に合わせて練習内容を絞りやすくなります。資料や写真を持ち込み、自分が現地で本当に使う言葉を作っていきましょう。
出発までの期間別に考える準備
3か月以上ある場合
中学英語の基本を確認しながら、生活場面の短い会話を週ごとに増やします。聞く練習も並行し、複数の話し手に少しずつ慣れておきましょう。
1〜3か月の場合
到着後1か月の生活に集中します。買い物、住まい、病院など、優先度の高い3〜5場面を繰り返しロールプレイし、聞き返し表現を必ず加えます。
1か月未満の場合
英語力全体を大きく変えようとせず、安全と生活開始に必要な表現へ絞ります。住所、連絡先、持病、薬、保険などの英語メモを作り、翻訳ツールや会社の支援窓口も確認してください。
期限が迫っている場合の教室選びは、旅行・出張まで時間がない人の英会話教室の選び方も参考になります。
海外へ行ってから英語を学べばよい?
現地で暮らせば、英語を使う機会は増えます。ただし、生活しているだけで必要な英語が自動的に身につくとは限りません。分からない場面を家族任せにしたり、毎回翻訳ツールだけで終えたりすると、自分で話す機会は増えにくくなります。
出発前に短い基本表現を準備し、現地で実際に使い、言えなかった内容を学び直す。この循環を作ることが大切です。現地到着後も、週に一つ「自分で対応する場面」を決めて、小さく経験を増やしていきましょう。
b わたしの英会話で海外生活の準備をするなら
「b わたしの英会話」は、英語に不安がある大人初心者の女性を対象としたマンツーマン英会話スクールです。外国人講師を「レッスンパートナー」と呼び、間違いや沈黙を恐れずに試せる環境を大切にしています。
海外赴任・帯同の準備では、現地で使う資料や写真をもとに、買い物、住まい、病院、学校、近所づきあいなどをロールプレイできます。初心者向けオリジナル教材「Photo Journal」で基礎を補いながら、難しい単語よりも、見たこと・聞いたことのある口語英語を実際の生活場面で使う練習ができます。
b-systemを通じて予習した英文や宿題を共有でき、何を優先すればよいか迷ったときは日本人コンシェルジュへ相談できます。出発時期や家族構成に合わせ、無理のない通い方を一緒に整理することも可能です。
まとめ|生活場面を絞れば、英語が話せなくても準備できる
英語が話せないまま海外赴任・帯同が決まっても、出発前に英語全体を完成させる必要はありません。買い物、住まい、病院、学校・近所づきあい、緊急時という生活場面から、自分に必要なものを選びましょう。
各場面で、短く伝える、聞き返す、確認する、助けを求めるところまで練習します。英会話教室では、自分の赴任先や生活に合わせたロールプレイを繰り返し、言えなかった一文を次の準備へつなげてください。小さな場面を一つずつ自分で対応できるようになることが、海外生活の安心につながります。
仕事・接客・海外生活・一人旅など、英語が話せなくて困る場面ごとの準備をまとめて確認したい方は、親記事の英語が話せなくて困る場面別ガイドもご覧ください。


