仕事で英語を話すとき、「ビジネスらしい難しい単語を使わなければ、幼く聞こえるのでは?」と不安になる方がいます。言いたい日本語にぴったり合う英単語を探しているうちに、会話が止まってしまうこともあるでしょう。
しかし、仕事で重要なのは、語彙の難しさではなく、相手が内容・理由・次の行動を理解できることです。専門用語が必要な場面はありますが、説明の骨格まで難しくする必要はありません。基本動詞と短い文を使い、一文一情報で重ねるほうが、話す側にも聞く側にも処理しやすくなります。
この記事では、仕事で難しい英単語が必要になる範囲、知っている単語で説明を作る順番、言葉が出ないときの言い換え方、マンツーマンレッスンでの練習方法を解説します。
結論:専門用語は必要。でも説明の骨格は簡単な英語でよい
仕事の英語には、二種類の語彙があります。
| 語彙の種類 | 考え方 | 例 |
|---|---|---|
| 専門・業界用語 | 相手と意味を共有しているなら、正確に使う | 商品名、工程名、制度名、技術用語 |
| 説明をつなぐ基本語 | 短く、意味の広い単語を使う | be、have、get、make、need、change、check |
たとえば製造、IT、金融、人事など、それぞれの分野で固有の名詞は必要です。ただし、その名詞をつなぐために、毎回高度な動詞や長い構文が必要なわけではありません。
- We need approval.
- The system has a problem.
- We changed the schedule.
- I’ll check the data.
- We got the final result.
このような短い骨格へ必要な専門語、日時、数量を載せることで、実務の情報を伝えられます。中学英語で対応できる範囲は、ビジネス英会話初心者は中学英語からで大丈夫?で詳しく解説しています。
難しい単語を探すほど、説明が伝わりにくくなることがある
語彙を増やすこと自体は大切です。しかし、会話中に難しい単語を探すことには、次のような問題があります。
- 日本語にぴったり合う一語を探して沈黙が長くなる
- 覚えた単語の使い方やニュアンスが合わない
- 一文が長くなり、途中で主語と動詞を見失う
- 相手がその専門語を知らない
- 単語を言えたことで安心し、目的や次の行動が抜ける
仕事では、洗練された一文を作ることより、相手が正しく行動できることが重要です。「何が起きたのか」「なぜなのか」「何をしてほしいのか」を分けたほうが、誤解を減らしやすくなります。
伝わる仕事の説明を作る5つの順番
1.結論を先にする
日本語では背景から説明し、最後に結論を置くことがあります。しかし、英語で話すときは、まず相手に一番知ってほしいことを短く伝えます。
- We have a problem.
- We need more time.
- The delivery will be late.
- I’d like to change the meeting time.
最初に全体像が分かれば、相手は後から続く理由や詳細を理解しやすくなります。
2.一文に一つの情報を入れる
日本語の長い一文を、そのまま英語の一文へ移そうとしないことが大切です。たとえば、「部品の到着が遅れており、確認作業にも時間が必要なので、金曜日の納品が難しい状況です」を三つに分けます。
- The parts are late.
- We need time to check them.
- We cannot deliver by Friday.
文を分けても、内容が幼くなるわけではありません。情報の関係が明確になり、聞き手が途中で分からなくなったときにも確認しやすくなります。
3.基本動詞で骨格を作る
日本語に対応する難しい動詞を探す前に、be、have、get、make、take、need、want、send、change、checkなどで言えないか考えます。
| 伝えたい機能 | 基本的な言い方 |
|---|---|
| 問題がある | We have a problem. |
| 決定する | We need to make a decision. |
| 承認を得る | We need to get approval. |
| 予定を変更する | We need to change the schedule. |
| 内容を確認する | Let me check the details. |
意味の広い基本動詞ほど、名詞を入れ替えて多くの業務に使えます。
4.理由と具体例を一つ足す
結論だけでは相手が判断できない場合は、理由を一つ足します。抽象的な説明が伝わりにくければ、具体例、数字、日時を示します。
- We need more time because two parts are missing.
- For example, the Tokyo team uses this process every week.
- We received 20 orders yesterday.
- The new deadline is August 5.
難しい形容詞を増やすより、数字や具体例のほうが相手に同じ状況をイメージしてもらいやすいことがあります。
5.相手の理解を確認する
説明を言い終えたら、伝わったと決めつけず、相手の反応を見ます。特に、期限、数量、担当、次の行動は確認しましょう。
- Does that make sense?
- Is that clear?
- Do you have any questions?
- So, we’ll meet on Friday. Is that correct?
相手から質問が来たら、説明が失敗したのではありません。どこに情報を足せばよいかが分かったということです。
単語が出てこないときの5つの言い換え方
ぴったりの英単語を思い出せないときは、会話を止めず、別の角度から説明します。言い換えは語彙力が低い人の応急処置ではなく、相手に合わせて伝えるための重要な会話力です。
1.何に使うものかを説明する
名前が出なければ、目的や機能を伝えます。
- It’s a tool we use to check customer data.
- It’s a document we need before we start the project.
2.何をする人・部署かを説明する
- She is the person who checks the final report.
- It’s the team that handles customer questions.
3.具体例を出す
- For example, we use it when a customer changes an order.
- For example, price, delivery date, and quantity are included.
4.反対や比較で示す
- It’s not the final version. It’s the first version.
- It’s similar to the old system, but it’s faster.
5.順番に説明する
- First, we check the order. Then, we send it to the factory.
- Before we start, we need approval from the manager.
自分がよく説明する商品、制度、工程について、「名前を使わずに説明する練習」をすると、会話中に単語が出ないときにも対応しやすくなります。
相手によって専門用語の量を変える
同じ業界の同僚同士なら、専門用語を使うほうが速く正確です。一方、他部署、顧客、新入社員、異なる業界の相手には、同じ言葉が通じないことがあります。
| 相手 | 説明の考え方 |
|---|---|
| 同じ専門分野の相手 | 共有している専門用語を正確に使う |
| 他部署・異なる専門の相手 | 専門語を使った後、目的や影響を短く説明する |
| 顧客・一般の相手 | 機能、メリット、具体例を中心に説明する |
| 英語初心者同士 | 短い文、数字、確認を増やす |
「正しい英単語を知っているか」だけではなく、「相手がその単語を知っているか」を考えることが、仕事では重要です。
日本語の説明をそのまま英訳しない
英語が難しくなる大きな原因は、丁寧で情報量の多い日本語を、そのまま一文の英語へ変えようとすることです。まず日本語の段階で、次の四つに分けます。
- 結論:何が起きた・何をしたい
- 理由:なぜそうなった
- 影響:何が変わる
- 次の行動:誰がいつ何をする
たとえば「現在確認を進めておりますので、詳細が分かり次第、改めてご連絡いたします」は、次のように分けられます。
- We are checking it now.
- We will contact you when we have more information.
日本語の丁寧さを一語ずつ移すのではなく、相手に必要な機能を英語で再構成します。
伝わる説明を作る練習方法
- 実際に説明する仕事のテーマを一つ選ぶ
- 日本語で結論・理由・具体例・次の行動を書く
- 一文一情報へ分ける
- 基本動詞と必要な専門語だけで英文を作る
- 専門語を使わない言い換えも一つ準備する
- 相手役から質問してもらう
- 伝わらなかった部分を短く作り直す
書いた英文を暗記して終わらず、相手の反応に合わせて順番や言葉を変える練習をしましょう。ビジネス英会話全体の始め方は仕事で英語が必要になったら何から始める?、自分の業務をレッスンへ持ち込む方法はビジネス英会話をマンツーマンで学ぶには?も参考になります。
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一般的な模範解答を覚えるだけでなく、「この説明は長すぎないか」「もっと基本的な単語で言えるか」「相手から何を聞かれそうか」を、レッスン・パートナーとの会話で確認します。b-systemでは、事前に作った英文や宿題を共有し、レッスン内で試すこともできます。
難しい単語を増やす前に、すでに知っている英語で、相手に伝わる順番を作る。その練習を一対一で重ねることができます。
よくある質問
簡単な英単語ばかり使うと、幼く聞こえませんか?
仕事の目的、理由、期限、次の行動が明確なら、簡単な単語でも幼い説明にはなりません。必要な専門語は正確に使い、それをつなぐ部分は短く分かりやすくすると伝わりやすくなります。
ビジネス英単語は覚えなくてもよいですか?
自分の業務で使う専門語、部署名、商品名、工程名は必要です。ただし、一般的な難語を広く覚える前に、頻繁に使う専門語を基本動詞と短い文で使えるようにしましょう。
単語が出てこないときは日本語を使ってもよいですか?
重要な情報を正確に伝える必要がある場合は、辞書、翻訳、資料などの補助を使って構いません。同時に、目的、機能、具体例、比較で英語のまま言い換える練習をしておくと、会話を続けやすくなります。
説明が伝わったか、どう確認すればよいですか?
相手の表情や質問を見ながら、Does that make sense? や Is that clear? と確認できます。期限、数量、担当者など重要な内容は、最後に双方で言い直して確認しましょう。
まとめ:難しい単語より、相手が処理しやすい順番を作る
仕事で英語を話すとき、自分の業界で必要な専門用語は正確に使う必要があります。しかし、説明全体を難しい単語や長い構文で作る必要はありません。
結論を先にし、一文一情報へ分け、基本動詞で骨格を作り、理由と具体例を足す。単語が出なければ、目的・機能・例・比較・順番で言い換える。語彙の難しさではなく、相手が理解し、次の行動を取れる説明を作ることが、仕事で伝わる英語につながります。
仕事で英語を使う時期が見えてきたら、ビジネス英会話は週何回学ぶ?仕事の期限から決める通い方も参考に、レッスンと自主練習のペースを考えてみてください。
ビジネス英会話の全体像から、必要な英語・勉強の順番・レッスン頻度・教室選びまで整理したい方は、親記事ビジネス英会話とは?初心者が仕事で使えるようになる始め方もご覧ください。
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